前々回は、太陽の平行(平均黄経)と初均(中心差)の算出を行い、前回は一均(章動)を算出した。太陽の実行(真黄経)を求めるためには、あと、二均(木星による摂動)、三均(金星による摂動)、四均(月による摂動)を算出する必要があり、今回説明するのはこれらである。
天保暦の日躔(太陽の運行)についての説明を行っている。前回は、平行(平均黄経)と、初均等(中心差、すなわち、地球の公転角速度が近点付近で早く、遠点付近で遅いことによる不等)の説明を行った。
今回は、太陽の実行(真黄経)を求めるための次の不等項、「一均」(章動)と、それに関係する項目「黄赤大距」(黄道傾斜角)について。
前回は、天保暦の歴史を語るだけで終わってしまったが、今回から天保暦の暦法の説明に入る。まずは例によって日躔から。今回は、太陽の平均黄経(平行)、太陽遠点の平均黄経(最高平行)の算出、および、初均(中心差)について。